アイデア

今週の月曜に発表を終えて以来、脱力してしまいやる気が出ません。仕方がないのでこのやる気のなさに身を委ね、だらだらすることにしています。心の平穏が最も大事です。

やる気が出ないなりに何かしようと思い、タッチタイピング(ブラインドタッチとも言う)の練習をやっています。始めはタイピングゲームばかりやっていたのですが、飽きてきたので今はkindle本でハイライトを付けた部分を写経しています。タイピングゲームと比べて、改行したり句読点をうたなければいけないので、より実践に近くて良いのではないでしょうか。右手小指で押さなければいけないキーが難しい。

 

本の内容を写経していると、普通に読むのより多くの情報が入ってきます。何気ない会話でも打つのには時間がかかること。改行や句読点のテンポ。あえて漢字ではなくひらがなにしている部分。普段は気にも留めない単語の正確な意味が気になったり、どうしてこんな描写をしたのか考えを巡らせたり。

絵でも、模写などをすると同じようなことが起きます。ただただその絵を見るよりも圧倒的に多くの情報がそこにあることに気付くのです。絵を上達させる上で一番大事なことは描くことよりも見ることだと思っていて、模写は絵を見ることの究極形だなあとよく感じます。それと同じで、文章を深く読み込むにあたって、写経や音読をするのは良いやり方かもなあと思ったのでした。

 

文章が上手い人と自分(文章が下手)の違いとして、心に浮かんだことをいかに逃さず素早く文字に起こせるか、があると思いました。自分はなにかアイデアを思いついても、書きたいことじゃなかったり、うまくまとめるのが難しそうだったりすると、そのアイデアを放置してすぐに忘れてしまいます。一方で文章が上手い人は心に浮かんだことを全て残らず外に出すのが上手いのではないでしょうか。思いついたことは書けるだけ書いておいて、書き終わってから必要なものとそうでないものの取捨選択するなどしていそうだなあと思いました。そういうふうになりたい。

最近どこかで読んだことに「ネタをため込むな」というのがありました。確か毎日ブログを書いている人が言っていたことで、ネタをだしきってしまってもネタが尽きることはないと言います。むしろ出し切ってから新たにネタが湧き出るものなのだとも。その感覚自体は理解できるので見習いたいですねえ。

イデアの扱い方について、絵を描くときはどうでしょう。あまりアイデアをため込むなどしてる感覚はないですが、そもそも一つのアイデアを絵として完成まで持っていくのにすごく時間がかかります。アイデアがいくらあろうと、手が追い付かないので全てを形にしていては立ち行かないのです。絵が上手い人に感じるのは、そういう形にしづらいアイデアを、後から見て思い出せる形に、最小限のクオリティで残しておくのが上手いということ。自分はまだそういう領域には達せていないです。そういうふうになりたいなあ。

 

「心に浮かんだことを逃さず文字に起こす」ということを実践しながらこの文章を書いていたのですけど、自分はこんなことを考えていたのかという内容に出来上がって驚きがあります。ただ、この文章を頭の奥からひねり出す感覚、かなりのエネルギーを要しますね。忙しい時期なんかには無理。なかなか毎日は難しいでしょうけど、この感覚を忘れずにこれからも頑張りたいと思いました